お酒をこよなく愛す

「酒を飲むのに理由はいらない」か

お酒をこよなく愛す

 長い道程でした……昭和53年8月10日、香川県断酒会に入会してここまで来るのが。私は元、地方公務員でした。過去を掘り起こせばお酒の上での失敗、今思い出しても赤

面する様な事をずいぶんやらかしてきました。回数を忘れる程の入退院を繰り返したり、数えあげれば切がありません。ひどい飲み方をして家族を苦しめ、自分も消え入りた

いという思いをひきずりながら、それでも次の酒を求めることしか出来なかった惨めな毎日を送っている時、断酒会を知り入会しました。当時は「アメシスト」という呼び名

もなく、断酒会の中で紅一点として好奇の目にサラサレ、男性ばかりの中に1人惨めな思いで座っていたことを今でも忘れません。
 70年続いた料理屋で、祖母・母の3姉妹(4人共後家さん)・従姉妹達同居の典型的な女系家族の中に生まれ、学生時代は優等生で、高校の時珠算で全国大会に2回出場し

、母・叔母達の自慢の娘でした。
 高校卒業後、役所に入り、歓迎会の席で50人位の輪の中で杯を持ってぐるりと一回り、そこで一躍酒が強いというレッテルを貼られました。そこからが私と酒の絆が始まり

ます。一族は私を除いたほか誰もお酒が飲めないので、何かにつけ酒の席は私が務め重宝がられていました。
 結婚当初は私がお酒を好きなのを夫は知っていましたので、夫はアルコール類が全然飲めないのに、給料日にはナポレオンとかオールドパー
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